光のヴェール — 構造体ごしに望む、宜蘭の稲田
ジャーナル

光のヴェール

台湾・宜蘭の稲田に建つ、ある家族の住まい

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進行中 · 台湾 宜蘭

光のヴェール

三つの世代。ひとつの土地。ふたつの文化から学び、決して変わることをやめない空を見上げる、ひとつの家。

敷地から始まるプロジェクトもあります。これは、ひとつの家族から始まりました。台湾北東の海岸沿い、稲田が山まで広がり、一年の半分は湿った土の匂いが漂う、平らで湿潤な平野 — 宜蘭に根を下ろした、幾世代もの一家です。家業はうまくいき、長年の計画の末、ようやく彼らは、いつも語り合ってきた家を建てるための土地を手に入れました。

私たちのもとを訪れたとき、その依頼には幾重もの想いが折り重なっていました。親と子と、そのまた次の世代のための住まい。一緒に料理をし、雨に濡れずに座っていられ、稲田が緑から金へ、そして鏡のような水面へと季節をめぐらせていくのを眺められる場所。そして — 静かに、けれど確かに — 彼らがずっと憧れてきた日本の美意識を、台湾の土に植え直した家を。

宜蘭の稲田を抜ける敷地の道 建設予定地、宜蘭

宜蘭の敷地。両側に稲田、遠くに山々。土地が、すべての調子を決める。

宜蘭は、台北ではありません。ここには高層ビルもなければ、押し返すべき密度もない。風景は水平 — 水、土、空が、すっきりとした帯になって積み重なる。この平野に建つどんな建築も、その高さを自ら勝ち取らねばなりません。だから私たちは、家を低く保ち、屋根のラインに語らせることにしました。

「私たちがほしかったのは、稲田を眺める家ではありません。稲田に属する家でした。」

このプロジェクトの名は、光のヴェール。その中心にあるのは、吹き抜けの開口 — 空を住まいの核へと引き込む、光の井戸です。ここは家族が集う空間:食事が生まれる部屋、声が上へと響く部屋、子どもたちがテーブルのまわりを追いかけ合い、その様子を祖父母が上階のメザニンから見守る部屋。

光井は、ただ機能的なだけではありません。象徴的なものです。複数の世代のために建てられた家では、中心が保たれていなければならない。誰もが立ち返る場所でなければならない。私たちはそこを、細い木のルーバーで包みました。落ちてくる光を濾し — 真昼のまぶしさをやわらげ、午後遅くの温かな輝きを受けとめ、一日を通して移ろう、影と木目のリズムを生み出します。光のヴェール。だから、この名なのです。

光のヴェール住宅の建築模型

スタディ模型。ふたつのヴォリューム — 母屋とカーポート — が、ランドスケープでつながる。段状に重なる屋根が、宜蘭の山並みのシルエットを映す。

日本文化への家族の愛が、私たちに、いつも興味の尽きないことをする許しを与えてくれました — 伝統を横断して設計すること。プランには玄関が含まれます — 敷居で外の世界を脱ぎ捨てる、あらたまった入りの所作。縁側が居住空間をぐるりと包む — 内でも外でもない、あの日本ならではの縁。足を風にさらし、背を涼やかな室内に預けて腰かける場所です。

宜蘭において、縁側はまったく理にかなっています。気候は亜熱帯 — 温暖で湿潤、ふいに降ってはやむ雨。半屋外の暮らしは、ここでは憧れではなく、人々がすでにそう生きている、その姿そのもの。私たちはただ、それに枠組みを与えただけです。

1階平面のスケッチ 上階平面のスケッチ

手描きの平面図。玄関、縁側、オープンキッチン、書庫 — 台湾の家族の日々の暮らしに合わせて翻案された、日本の空間の発想。

けれど、これは移植された日本の家ではありません。スケールは台湾のもの — 大らかで、社交的で、一緒に料理をする大家族のために建てられています。ウェットキッチンとオープンキッチンは分けられ、本格的な料理を尊びながら、油気を居間まで届かせない、土地ならではの工夫です。三つの寝室が、拡大家族を受け入れます。書庫は、静かな隠れ家を兼ねる。すべての部屋が、中心の光井へと立ち返ります。

「縁側は、借りものではありません。宜蘭の気候では、それは必然なのです。」
光は、建築の最初の素材です。二番目の素材は、その中に置くもの、すべて。

通りから見ると、光のヴェールは、重なり合う屋根の連なりとして姿を現します — 稲田の向こうに見える山の稜線のように、段をなして移ろう勾配です。その造形は無作為ではなく、かといって硬直してもいません。それぞれの屋根面が、その下の部屋に応えている — 光井が空を必要とするところでは高く、寝室が守りを求めるところでは低く、縁側が外へ手を伸ばすところでは持ち出しに。

その効果は、呼吸する建築のそれです。屋根のラインにはリズムがある — まるで山々がそう教えたかのように、有機的に感じられる秩序です。二方向に流れる勾配が、宜蘭の激しい雨を受け流しながら、内側にさまざまな天井高を生み出します。居間に立てば、空間が頭上へと持ち上がる。寝室の廊下に踏み込めば、それは圧縮され、親密で、地に足がつく。

建設 — 外部の足場 見上げた鉄骨構造のディテール

立ち上がる構造体。コンクリートのコアがプライベートな空間を錨のように固め、鉄骨の架構が居住空間を風景へと開く。

構造はハイブリッドです — 重量とプライバシーが必要なところには鉄筋コンクリート、主たる居住空間が開放性を求めるところには鉄骨。居間の鉄骨の柱は、木の被覆の背後に消えるほど細く、屋根を浮いて見せます。内側からは、稲田が途切れることなく流れ込んでくる。

宜蘭の湿気は、容赦がありません。それが、すべての素材の判断を決めます。東京の仕様書をこの気候に持ち込んで、そのまま通用すると思ってはいけない。だから私たちは、ほとんどすべてを土地で調達しました — 台湾の木材、地元の石、現場で練るコンクリート — そして、それぞれの仕上げを、ショールームでの見た目ではなく、湿気のなかでどう年を重ねるかで選びました。

スタジオでの素材選定の打ち合わせ

スタジオでの素材会議。オークのルーバー、テクスチャー塗装、石灰岩、大理石、花崗岩 — すべてのサンプルを、宜蘭の気候に照らして試す。

素材パレット — 木、塗装、石 オークのルーバーのディテール 石と大理石のサンプル

パレット。オークのルーバー、AICAのジョリパット テクスチャー塗装(唯一の日本からの輸入材)、石灰岩、そして地元の石。写真映りではなく、どう年を重ねるかで選んだ素材たち。

唯一の例外は、外壁の塗装 — 日本のメーカー、アイカ工業のジョリパットです。そのテクスチャーには、地元のどんな同等品にも並べないやわらかさがあり、湿潤な環境での性能は、日本の沿岸建築の何十年にもわたって実証されています。それ以外のすべては台湾から。日本の本質は、サプライチェーンではなく、空間の思考のなかに息づいているのです。

どのプロジェクトにも、クライアントについて何かを知り、それが仕事の仕方を変える瞬間があります。私たちの場合、それはコンセプトのプレゼンテーションの最中に訪れました。

その家の長は、プレゼンテーションのあいだ、ずっと表情を変えませんでした。うなずきもなく。微笑みもなく。何の反応もなく。私たちは確信が持てないまま、その場を後にしました。家族の好みを読み違えたのか。日本の影響が強すぎたのか、それとも足りなかったのか。私たちは、難しい修正を覚悟しました。

そして、電話がかかってきました。家族みんなが、それを気に入ってくれていた。どのディテールも、どの一手も。玄関、縁側、光井 — そのすべてを。ご当主は、最初のスライドから胸を高鳴らせていたのです。

あれは、ただ、彼の素のままの顔だったのです。

建設中の構造ごしに望む稲田

足場ごしに、すべての始まりとなった眺め。地平線まで伸びる、緑の稲田。

その時から、それは私たちとご当主との、静かな挑戦になりました。プレゼンテーションの最中に、彼を微笑ませることができるだろうか。素材レビューでの、口角のわずかな上がり。模型が届いたときの、短いうなずき。ささやかな勝利です。家は三世代のためのものかもしれませんが、最初の世代を — 苦労して勝ち取った表情ひとつずつで — 味方につけていくことが、このプロジェクトの秘めた副筋になりました。

「最良のクライアントとの打ち合わせとは、別の種類の沈黙を読めるようになる、そういう場なのです。」

構造体は完成しました。コンクリートは固まり、養生も終わりました。鉄骨の架構は、これから現れる家の素描のように、宜蘭の空を背に立っています。これから始まるのは、内装仕上げの、ゆっくりとした、丁寧な仕事です — 木の被覆、塗装、石の床、構造体を住まいへと変えていく、細部の数々。

内部の建設 — 吹き抜けの空間 自然光のなかの素材サンプル

構造体、完成。内装の仕事が始まる — コンクリートの上に素材を、強さの上に温もりを、重ねていく。

仕上げが入っていくのに合わせて、私たちはまた宜蘭へ戻ります。調整の瞬間もあるでしょう — 素材が初めて光と出会うとき、スタジオで見たときとは違って、緑の稲田を背にすると別の表情を見せる色。それが、過程というものです。建築とは、意図と現実のあいだの対話であり、宜蘭の現実は、鮮烈で、湿潤で、生き生きとしています。

家族がついに住み始めるとき — 厨房が湯気で満ち、誰かが初めて縁側に腰かけ、雨が田を渡っていくのを眺めるとき — その家は、もう私たちのものではなくなります。彼らのものになるのです。それこそが、唯一意味のある、成功のものさしです。

そして運がよければ、ご当主が、微笑んでくれるかもしれません。

空間 · Architecture

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