受賞 — SIT ファニチャーデザインアワード2026スツール部門 · プロフェッショナル · 選ばれた唯一のスツール
イシ スツールは、SIT ファニチャーデザインアワード2026のスツール部門の受賞作に選ばれました。家具、シーティング、照明、オブジェの卓越性をたたえる国際的な賞です。今年プロフェッショナル部門に出品されたすべてのスツールのなかで、選ばれたのはイシ、ただひとつでした。
私たちは、まず建築のスタジオです。家具は、私たちが描くなかでいちばん小さなもの。だからこそ、この受賞には意味があります。一棟の建築に注ぐのと同じ厳しさを、ひとつのオブジェに注ぎました。ひと言も語らずに、部屋のなかで自らの居場所を勝ち取らなければならないオブジェに。
その背後にある思考
イシは、与えられた要件ではなく、ひとつの問いから始まりました。腰かけるものをつくるのに、決めなければならないことは、最小でいくつあるのか。 接合部を、継ぎ目を、パーツの分かれ目を、削ぎ落としていく。残るのは、北米産オーク無垢材によるひと続きのフォルム。チャコールブラックに塗られた、自らが何であるかを語ろうとしない、ひとつのかたまりです。
継ぎ目は見えません。すべてのエッジは、面が途切れないところまで溶かし込まれています。この曲線は突き板では不可能なほど複雑で、無垢材のなかでしか存在できません。何週間もかけて手でサンディングし、仕上げていきます。その上にクッションが載る — かたい造形と、テキスタイルの心地よさ。その緊張感は意図したものです。スツールはやわらげられたのではなく、ここで完成します。
日本の考え方では、モノに固定された意味はありません。目の前にいる人が決めたものに、なっていく。庭の石は、腰かけにも、台にも、彫刻にもなり、何でもないものにもなります。意味は、モノそのものではなく、その出会いのなかに宿るのです。
その名、イシは「石」を意味します。高さ430mm。ソファや椅子のかたわらに、自然となじみます。自然石の横に置けば、木は木で堂々と存在を保ちます。ひっくり返せば、座面は本やグラスを置く面になる。それが何であるかを決めるのは、あなたです。イシは、ただ待っています。
レビューではなく、なぜ「賞」なのか
若いスタジオにとって、第三者の評価は、自分たちの言葉では持ちえない重みを持ちます。メディアは「このピースは面白い」と伝えてくれる。賞は、プロフェッショナルの審査員が、ほかの作品と並べて評価し、そして選んだということを伝えてくれます。Dezeen Showroom での掲載とあわせて、このSIT受賞は、ENWAの背後にある思考が、厳しい目に耐えうるものであることを、独立した立場から裏づけてくれるものです。
イシは、ENWAコレクションへの入り口です。無垢オーク材による8つのピース。そのすべてを、現役の建築家が設計し、日本で受注生産し、関税込みのDDPで34か国へお届けしています。一脚のスツールが国際的な賞を獲れるのなら、コレクションの残りが、どんな基準でつくられているかも、おのずと伝わるはずです。
イシ スツール · Mililab Co., Ltd. · デザイン:Livert Lim Tjun Ike、Mengfei Wu、Djordje Cebic、Xingwang Xiong · 東京、日本 · 2026年。SIT ファニチャーデザインアワード2026 スツール部門 受賞。撮影:Xingwang Xiong。